水質自動監視装置 TSK 鶴見精機
水温換算式について
・サーミスタと呼ばれる温度変化に対し抵抗値が大きく変化する素子を用いて水温を測定します。
・サーミスタの特性は低温で抵抗値が大きく、温度が上がると抵抗値が下がります。
・サーミスタの抵抗値を温度に換算する式は、一般的にB定数を用いた式が用いられ、現用のMK-130/150NコンバータではB定数に準じた式を採用しています。
・一方、より近似を高めた式としてSteinhart-Hart式があります。現用式とSteinhart-Hart式でそれぞれ抵抗→温度換算を行い、実測値に対して0,15,30℃の3点で補正した後の誤差の例を示します。
・Steinhart-Hart式は比較的ばらつきが少なくサーミスタの特性をよりよく表現できるため、今回のモデルチェンジに合わせて水温換算式をSteinhart-Hart式へ切り替えます。
現用ソフトウェアのままで新プローブを使用した場合の誤差
・新プローブを現行システムで使用すると、水温で最大0.003℃の誤差が発生します。
・水温の分解能は0.01℃であるため、誤差の影響で0.01℃ずれて塩分換算で0.01(PSU)の誤差が生じる可能性があります。
・プローブ側回路で、0,15,30℃のときに現行品と同じデジタル値となるよう設定しているため、差は抑えられています。
ファイルの互換性
・ファイル形式に変更はありませんので、新旧ソフトで再生、印刷等の処理が可能です。
・生データ(*.RAW)ファイルは読み込み時に水温換算を行いますので、現行版で開くと誤差が発生します。
ファイル再生時の互換性 | 現用ソフト | 対応版ソフト |
XCTD-1N/2N/3N/4N のRAWファイル | 換算誤差発生 | ○ |
XCTD-1N/2N/3N/4N のCTDファイル | ○ | ○ |
(*)新ソフトではファイル1行目に新基板情報(8文字)を追加しています。
データファイルの新旧プローブ判別方法(2020/01/08 仕様変更いたしました)
XBTプローブは影響ありません
・XBTとXCTDは同じサーミスタを使用していますが、XBTの公称精度(±0.2℃)に影響はありません。
・MK-30N、MK-130,MK-150NでXBT処理の変更はありません。